大阪の西成に住む、日雇い労働者・土師晤郎。腕っぷしが強くて皆から頼られる反面、殺人罪で服役していた過去から「人殺しのゴロー」という異名を持っていた。断片的に記憶を失った彼だが、元政府諜報機関の工作員だったこと、妻と娘がいたことなど記憶を少しずつ取り戻していく。ある時、家族の現状を知ったゴローは、固く決意する。「心臓移植が必要な難病を患う一人娘のために、どんなことをしてでも四億円を稼いでみせる」ということを――。
本作は、世界中の映画祭で感動の嵐を巻き起こした映画『ひとくず』(2020年ロンドン国際映画祭グランプリ&主演男優賞受賞ほか多数受賞)の上西雄大が、新たにメガホンをとったオリジナル作品。現代社会に巣食う闇の世界や人間の情の力を根底に、大金を稼ごうと必死に抗う一人の男の生き様が描かれる。同時に、登場人物たちの所持金や貯蓄額からその人物の生活や経済観念が分かる構成になっておりリアルな人間模様を味わうことのできるマネー・クライム・エンタテインメントが新たに誕生した。
主人公のゴローを上西本人が演じ、主要キャストには多彩な俳優陣が揃う。ゴローの最大の敵となるフィクサーに奥田瑛二、政府諜報機関時代のゴローの元同僚に津田寛治、ゴローの元妻に山崎真実、ほか松原智恵子、笹野高史、加藤雅也、木下ほうか、波岡一喜、『ひとくず』で色濃く印象を残した徳竹未夏、古川藍等が出演。そして、死闘篇(後篇)のキーマンとなる韓国巨大マフィアの会長を石橋蓮司が演じる。
『西成ゴローの四億円』への
【応援コメント】(順不同)
筒井真理子さん(俳優)
上西雄大演じる西成ゴローの静かな息使い、
それに逆らうような作品のハイテンションっぷりに身をまかせてみると
なんと心地の良いことか!
台風の目のような上西監督からますます目が離せない。
板尾創路さん(芸人・俳優・映画監督)
生きろ!娘のために!
木村祐一さん(お笑い芸人)
なんなんこの西成の人気モンの嘘つき親父の武勇伝みたいな話。
めっちゃくちゃオモロいですやん!千夜一夜物語か。
いっぺん監督と話したい!ちょっと嫌やけど。な〜姉ちゃ〜ん!
武 正晴さん(映画監督)
こんな活劇創れるなんて羨ましい限りだ。
タイトルからして最高のセンス。
間違いなくテンアンツは日本映画の救世主となろう。
林 海象さん(映画監督)
これは、大阪西成のマカロニウェスタンだ!
第一部で全然カッコよくない主人公が、第二部ではカッコよく見えてくる。
それは、この映画には魔力があるからだ。
太田夢莉さん(女優)
現実の日常では絶対に覗けない、
登場人物の所持金や貯蓄額が明確に映し出されながら話が進んでいくので、
悪いことをしているようで、わくわくしました。
こがけんさん(お笑い芸人)
映画界を席巻する上西雄大が、
再び書いて撮って演じて世に送り出すのは、まさかの命がけアクション!
“地獄の沙汰も金次第”な世界を這い上がる彷徨い人ゴローの人生リブート劇が、
監督自身の人生と重なってアツイ!
片岡一郎さん(活動写真弁士)
僕はお金が大好きだ。
本作は日本の縮図・西成で蠢く人々の姿を、
街の匂いと共に描き出す。
ときに憐れで、ときに神々しい彼らは皆、
お金という縁の鎖で逃れ難く結ばれている。
そんなゴローたちが、僕は大好きだ。
佐藤佐吉さん(映画監督・脚本家・俳優)
むっちゃくちゃオモロい!
ありえない設定や奇想天外なストーリーが物語とともに加速し
最後はなんで俺泣いてんの?と感動までさせられる。
西成を舞台にこんなえげつなくも画期的エンターテイメントが作られるなんて
かつて浪人時代あの辺りをぶらぶらしていた俺まで誇らしくなる。
続編大いに期待してます。
秋本鉄次さん(映画評論家)
西成に住むその辺の兄ぃちゃん風が、実は超絶ツオく、
時に億の金をカートに入れて転がしとる‥
そんなありえへん光景に血が騒ぎ、胸躍った!
豪華メンツで魅せる久々のピカレスク・ロマンは、
コロナも吹き飛ぶ面白さ!